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暴落に動じない投資家になるには?過去の株式暴落から学ぶ教訓

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最近の米国株の下落や日本株の大幅な下落が続き、投資を始めたばかりの初心者の方はこのまま投資を続けて良いのか不安になっている方も多いのではないでしょうか。

私も投資を始めたばかりの頃は不安になって、毎日株価を眺めたり、あの時に売っておけば良かったと後悔したり、株価が気になってしまって、とにかく落ち着かない日を過ごしていました(笑)

そんな私でしたが、最近では暴落しても動じずに、淡々と日常生活を送ることができるようになってきました!

株価の上がり下がりの経験を何度も何度も積み重ねてきたからこのような心境に至りました。

投資は、実際に自分のお金を企業などに投じてみて、暴落を体験した時にどのように感じるのか、実践を通じた経験が何より重要です。

では、経験の浅い投資初心者がどのように安心して投資を続けるかというと、投資の歴史を学ぶことで、どれくらいの下落リスクがあるのか、知識としてあらかじめ知っておくことで暴落がきたときにどのような行動を取るのか、作戦を練っておくことはできます

今回のブログでは過去に起こった暴落の歴史とそこから得られた知見について解説していきます。

1. 1929年の大恐慌

背景

1920年代、アメリカは「狂騒の20年代」と呼ばれる好景気を謳歌していました。

株価は急騰し、多くの人々が投機的な取引に走りました。

暴落の経緯

  • 1929年10月24日(ブラック・サーズデー):株価が急落し始める
  • 10月29日(ブラック・チューズデー):ダウ平均が12%下落
  • その後3年間で株価は89%下落

影響

  • 銀行の連鎖破綻
  • 失業率の急上昇(25%超)
  • 世界的な不況へ発展

教訓

  • 投機的バブルの危険性
  • 金融規制の必要性(グラス・スティーガル法の制定)

企業の実質的な成長や社会の成長・人口増による需要増などに連動して値上がりするのが、長期投資です。

反対に一時的な要因に反応して投資家がその時の雰囲気で下がりそうだから売却したり、上がりそうだから購入したりといった投資が集中することで投機的な取引になります。

一時的には大きな値動きがあるものの、実質的な評価に基づいていないため、いつかは元に戻ってしまうことが特徴です。

急激な値動きが生じるため、投資に慣れていない方にとっては不安になって悪いタイミングで保有株を売却してしまいがちです。

値動きに動揺してしまう方は、投資に費やす金額やリスクが高いか、投資手法のリスクが高いためかと思います。

ご自身の投資に対するスタンスを見直し、安心して継続できる手法に変えていった方が心地良い生活を楽しめるかもしれません。

2. 1987年のブラックマンデー

背景

1980年代、株式市場は長期的な上昇トレンドにありました。

新しい金融商品や取引手法が登場し、市場は複雑化していました。

暴落の詳細

  • 1987年10月19日:ダウ平均が22.6%下落
  • 世界中の株式市場が連鎖的に暴落
  • 日経平均も約15%下落

主な要因

  • プログラム取引の普及:コンピューターによる自動売買が急落を加速
  • ポートフォリオ・インシュアランス戦略:損失を抑えるための自動売り注文が集中
  • 金利上昇への懸念:米国債の利回り上昇
  • 為替市場の不安定:ドル安進行への懸念

影響と対策

  • サーキットブレーカー制度の導入:取引を一時停止し、パニックを抑制
  • 中央銀行の迅速な対応:流動性供給により市場を安定化

今回の日本株の暴落に似たような側面もあるように思います。

為替市場が不安定であったり、世界中で相場が下落したことなど、不安定な時期に暴落は起こるのでしょう。

ただ、過去に株価は下落する一面はあったものの、最終的には最高値更新してきており、上昇や下落に一喜一憂することなく、淡々と投資活動を続けるくらいのスタンスが一般的な個人投資家にとっては、ちょうど良いのでしょう。

3. 2000年のITバブル崩壊

バブル形成の背景

  • インターネットの急速な普及
  • 新興IT企業への過度な期待
  • 低金利政策による豊富な資金供給

暴落の経緯

  • 2000年3月10日:NASDAQがピークを記録(5,048.62ポイント)
  • その後2年間で約80%下落
  • 多くのドットコム企業が破綻

代表的な事例

  • Pets.com:1年で上場と破綻を経験
  • WorldCom:会計不正発覚後に破綻

影響

  • IT関連企業の大規模なリストラ
  • ベンチャーキャピタル投資の縮小
  • 景気後退と失業率上昇

教訓

  • 収益性を無視した成長至上主義の危険性
  • 新技術への過度な期待に対する警鐘

投資家のITに対する期待が実態としてのIT企業の収益や成長性を上回る程に高まった事で、IT株に資金が集まり、株価が上がりすぎた反動で起きた暴落になります。

特に個別株投資などでは、毎年、安定的に収益や利益を伸ばし続けている企業への投資が個人投資家にとっては大事になってくると思います。

分かりやすい例では、増配当株投資など企業の成長と株主還元の増加が連動しているような投資手法が考えられます。

ちなみに、売上高や利益などの情報はIRBANKのサイトから良くまとめて頂いた情報を確認出来ますので、個別株投資に興味のある方は一度ご覧いただければ良い情報に触れられると思います。

 IR BANK 

4. 2008年のリーマン・ショック

背景

  • 住宅バブル:サブプライムローンの拡大
  • 証券化商品の複雑化:CDO(債務担保証券)の普及
  • 金融機関の過度なレバレッジ

暴落の経緯

  • 2008年9月15日:リーマン・ブラザーズが破綻
  • 株式市場の急落:S&P500が約57%下落(2007年10月から2009年3月)
  • クレジット市場の機能不全

主な影響

  • 金融システムの混乱:銀行間取引の停滞
  • 実体経済への波及:世界的な景気後退
  • 政府の大規模介入:金融機関の救済と財政出動

長期的影響

  • 金融規制の強化(ドッド・フランク法など)
  • 中央銀行の非伝統的金融政策(量的緩和)
  • 低金利環境の長期化

教訓

  • システミックリスクの重要性
  • 金融イノベーションのリスク管理の必要性
  • 「大きすぎてつぶせない」問題への対処

割と最近起きた暴落の中にはリーマンショックがあります。

社会的にも影響が大きく、投資をされていない方でもご存じの方は多いのではないかと思います。

サブプライムローンという低所得者向けのローンがあったのですが、ローン=借金であるため、毎月借金の回収が必要になります。

この借金を債券として、株式市場に織り交ぜたのですが、借金の回収ができなくなった結果、債務不履行に陥り、債券や市場に対する不安が増大したために大幅下落が起こりました。

そのあと金融市場も対策は売っていますが、自分の購入している商品がどのようなもので構成されているのかはご自分で把握しておくことが大切です。

5. 2020年のコロナ・ショック

背景

  • 新型コロナウイルスの世界的流行
  • ロックダウンによる経済活動の急激な縮小

暴落の特徴

  • 急速な下落:約1ヶ月で30%以上の下落(主要株価指数)
  • 広範な影響:ほぼすべての資産クラスが下落
  • 高いボラティリティ:VIX指数が史上最高値を記録

政策対応

  • 中央銀行の迅速な対応:大規模な金融緩和
  • 財政政策:大規模な経済対策
  • 医療体制の強化とワクチン開発の加速

回復と影響

  • 急速な株価回復:テクノロジー企業を中心に
  • 経済の二極化:オンライン関連企業と従来型産業の格差
  • 新しい働き方の普及:リモートワークの一般化

教訓

  • パンデミックリスクへの備えの重要性
  • デジタル化の加速と適応の必要性
  • グローバルサプライチェーンの脆弱性

新型コロナウイルスは我々の生活にとっても金融市場にとっても大きなインパクトを与えました。

国や地域がロックダウンなどで分断されるなど、これでに想像も出来なかったような事態が起きてしまいました。

株式市場は先を見越して価格が変動していきますが、コロナのような今後の経済活動が止まりかねない不安定で不透明な状況では、これまでに無いような値動きや暴落が起こります

まとめ

これらの歴史的な株式暴落は、それぞれ異なる背景と特徴を持っていますが、共通して市場や経済システムの脆弱性を露呈させ、重要な教訓を残しています。

政策立案者など金融の安定を保つ方にとって、これらの事例を学ぶことは、将来のリスクに備え、より強靭な経済システムを構築するために不可欠です。

しかし我々個人投資家もこれらの歴史から学び、未来にどのようなリスクが生じかねないか想定することはできます。

度重なる暴落の経験を経て、現在の株式市場はより安定したものになっています。

ただ、これまでに予想しえなかったようなコロナショックのような事態が生じた際には大きな暴落も生じますので覚悟しておく必要があります。

こちらの図にあるように優れた株価指数は過去暴落を繰り返しながらも長期的には大きな上昇を経ており、市場の成長を信じて長期的に保有を継続することが長期投資になります。

自分の中でのリスク許容度にあった投資を継続していくことが、安定して資産を増やしていく上で大事であると思い、私は現在の投資スタイルを継続しています。

今回の記事が皆さまの投資活動の何らかの参考になれば幸いです。

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